スターデルタについて
スターデルタ始動方式とは、どういうものでしょう。
電動機のスターデルタ(Y-Δ)始動方式とは、電動機の始動電流を制限する最も簡単な減電圧始動法です。始動時だけ電動機の固定子巻線を、スター(Y)結線とし、各相に電源電圧(定格電圧)の1/√3を印加し、電動機が加速し、始動電流が減少した後、素早くデルタ(Δ)結線に切り替えて、直接電源電圧を印加して運転に入る方式をいいます。


◇配線の機器構成
電動機回路の開閉は、電磁接触器で行います。MC52が始動運転用電磁接触器、MC6がスター(Y)結線用電磁接触器、MC42がデルタ(Δ)結線用電磁接触器です。2は、限時動作接点をもつタイマを表します。

◇「始動」から「運転」への動作
始動条件が入ると、MC6 、MC52投入、タイマ2がカウントを始め、電動機はスター(Y)結線で、回転し出します。タイマ2がカウントアップすると、MC6が釈放し、約0.25秒後にMC42が投入され、Δ(デルタ)結線に切り替わり、運転状態に入ります。
◇始動時間
電動機を始動すると、直入れ時の33%の始動電流が流れ、電動機の回転上昇と共に、始動電流が減衰していきます。数秒後に電動機は定格回転速度に達し、電流値が定格電流(運転電流)に落ち着きますが、この時間を始動時間といいます。タイマ2は、電流値が定格電流に落ち着いた後にタイムアップするように調整します。
◇注意点
スターデルタ始動の場合、スターからデルタに切り替わる時に大きな電流が流れることがあります。始動中に一旦電圧がオープンになるところが、スターデルタ始動方式の宿命的な欠点です。切り替えのタイミングにご注意下さい。
また、スターデルタ始動の場合、始動トルクが直入始動100%に対して33%から始動するため、始動途中で力不足になることがあります。この状態のまま、デルタ結線にタイムアップすると、始動電流が減衰していないので、更に大きな電流が流れてしまうことがあります。こうなると、ブレーカがトリップして始動できなくなる場合もあります。
スターデルタ始動法を使用される際は、始動トルクにもご注意下さい。
スターデルタ始動法の原理
電動機の巻き線の接続を下図に示すように始動時スター接続として電源を供給すると、一相の巻く線の電圧は(1/√3)Vとなって始動電流は減少します。
このときのスター始動の電流はIy=V/√3・Zとなります。(Zは巻き線の各相あたりのインピーダンスです。)

相当に加速された状態を見計らいデルタ接続に切り替えて、相電圧を電源供給電圧として定常運転状態に移行します。
電流は、最初からデルタ状態で始動した場合、IY=(√3V/Z)となることからスター始動との比はIY /IΔ=1/3となります。
このようにスターデルタ始動の場合、例えば直入れ始動で定格電流の6倍の始動電流が流れるとすると、その1/3つまり2倍に抑えられます。
しかし、ここで注意しなければならないことは、始動トルクの減少とスターからデルタに切り替えるときに発生する突入電流です。
始動トルクについては、相電圧の二乗に比例することからスター及びデルタ接続時の始動トルクをTY、TΔ、とすると、TY/TΔ=1/3となり直入れ始動時の1/3まで減少します。
スターデルタ始動法の特性
スターからデルタに回路を切り替えるとき、電動機は電源から切り離され再接続されます。この時、電動機は回転しているので残留電圧を持っています。残留電圧は、残留磁気のみによって発生されるものではなく、二次巻き線内の残留電流によって鉄心が励磁されるために発生しています。この残留電圧は再接続されるときに電源の位相と一致していれば問題はありませんが逆位相の場合は、過電圧で直入れ始動したのに相当し、大きな突入電流を発生させます。すなわち、停止時の始動に比べ

の突入電流が発生します。この倍率は最大(
)倍に達します。
最大始動電流を全負荷電流の8倍とすると、スターからデルタに回路を切り替えるときの突入電流の波高値は、全負荷電流実行地の実に23倍となります。

他の様々な減電圧始動法の中で、特性および価格などの兼ね合いから最も多い始動方法であります。
但し、上記の様な問題がある為、軽負荷向きに限定したい。
大容量や重負荷、発電機電源、電圧降下懸念の時は、リアクトルやコンドルファなどの始動器の検討をお勧めします。
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